『解放新聞広島県版』 2007年6月13日 ―第1874号
「武器としての人権」意識の高揚を
横田耕一・流通経済大学教授らが講演
07部落解放・人権啓発講座
2007部落解放・人権啓発講座が6月3日、尾道市公会堂で開かれ、県内から850人が参加した。
主催者(広島部落解放研究所・県連)を代表して、川崎卓志県連委員長が「地域・教育・福祉など、さまざまなところで格差が進行している。勤労者の3分の1が非正規雇用、4人に一人が年収200万円以下、4世帯のうち1世帯は預貯金0という統計もある。個人の努力ではどうにもならない状況に立ち入っている。本講座で、さまざまな差別の解消が国民生活の向上と深く関係していることの分析を」とあいさつを述べた。
第1講座は、「格差社会と部落問題」をテーマに、小森龍邦県連顧問が講演。
小森顧問は、勤労国民の立場から社会構造をチェックする政治勢力が弱まると、生活は大きく後退するとし、「さらなる搾取の効率化をねらって『格差』社会と言われる経済構造をつくっている。その構造が差別事件を多発させる」とし、教育荒廃と労働者の無権利状況を正した。
第2講座は「子どもたちと教職員が悲鳴を上げている―今、日本の教育は」をテーマに、山今彰広教組委員長が講演。教職員への管理・統制強化の実態と「教育改革」の実相をデーターにもとづいて検証した。
第3講座は横田耕一流通経済大学教授が「憲法施行60周年―憲法と人権」をテーマに講演。
横田教授は、現行憲法に明記してある「天皇」制と部落差別撤廃は相容れないとしながら、「憲法とは国家をしばり、人権を守るもの。社会権を保障するには、弱い立場にある人に国家は特別に配慮すべき。自民党改憲案はこの憲法の意味を根本的に否定したもの。『武器としての人権』意識の高揚を」と訴えた。