『解放新聞広島県版』 2007年10月24日 第1893号


 

中北弁護士・石川一雄さんが無実を訴える

  全分科会で質の高い論議

    部落解放・人権政策の確立を求める第38回県民集会

 部落解放・人権政策の確立を求める第38回広島県民集会が10月13、14日、福山市人権交流センターで開かれ、約460人が参加した。

 集会は、川崎卓志集会実行委員長が「部落差別の現実から出発し、あらゆる不合理・不正義を許さない社会をつくろう」とあいさつした後、福山市行政、連合、世界人権宣言県実行委員会、ヤイ・ユーカラの森、朝鮮総聯、新社会党、社民党の各代表があいさつ。

 また、ビルマ(ミャンマー)民主化運動への支援を要請するためかけつけたココラットさん(元全ビルマ高校学生連盟書記長、政治難民として日本に在住)は、国名をビルマからミャンマーに変え、平和的なデモに向け発砲した軍事政権を厳しく批判し、「みなさんがもっている自由をつかって、民主化運動を支援して下さい」と訴えた。

 続いて、「集会の基調」が香渡清則事務局長から提案され、記念講演に移った。

 記念講演は、「狭山第3次再審闘争はいま」と題して、中北龍太郎弁護士と石川一雄さんがおこなった。

 中北弁護士は、「犯行現場」とされている場所から20mしか離れていない場所で農作業をしていたOさんの「悲鳴も聞いていないし、人影もなかった」との証言と万年筆発見に至る不自然な経緯を中心に石川さんの無実を訴えた。

 石川さんは、新100万人署名の早期達成に感謝の言葉を述べるとともに「冤罪が晴れたら、さまざまな差別をなくす運動の先頭に立っていきたい」と力強い決意を述べた。

 午後からは、「差別の実態と解放運動」など5つの分科会で活発な論議がおこなわれた。

 2日目は、分科会報告の後に、9月13日に国連で採択された「先住民の権利に関する国連宣言」について、ヤイ・ユーカラの森運委員長の計良光範さんが特別報告をおこなった。

 計良さんは、アイヌを先住民として認めない日本政府を批判した上で、「アイヌが本来もっている権利を実現する糸口が宣言によってみえてきた。それは、闘いによって実現する以外にない」と訴えた。

 続いて、「私と、部落と、憲法と」と題して小森県連顧問が講演。

 小森顧問は「武力をもたないことこそが21世紀の人類が選ぶべき道」と述べるとともに、「小さくても真実を追求し続ける政治勢力、部落解放運動(広島県連の運動)が必要」と訴えた。

 最後に川崎実行委員長が「質の高い充実した内容の集会にすることができた。県及び県教委に対し、集会の成果をふまえ、強く人権政策の確立を強く求めていきたい」とする「集会のまとめ」をおこない、2日間の日程を終了した。