『解放新聞広島県版』 2007年11月21日 ―第1897号
人権・平和・環境を基軸にした運動の構築を
部落解放研究第41回全国集会
部落解放研究第41回全国集会が11月6日〜8日、
初日の全体集会には村井仁知事が出席し、人権尊重を基調とした事業展開と県民の主体的活動の支援に取り組んでいるとあいさつ。差別の存在を否定し、解放運動を妨害した田中前知事との違いを際立たせた。
開会行事の後は「人権・同和行政と部落解放運動のあり方」をテーマに、稲積謙次郎元西日本新聞編集長と松岡徹中央本部書記長が対談。
稲積さんは、組織内教育の不徹底と行政の事なかれ主義が同盟員の不祥事を招いたと指摘、共生・協働・交流をキーワードにした人権のまちづくりに向けて行政施策を実施させようと述べた。松岡書記長は、すべての同盟員が社会的立場を自覚して行動するよう点検活動を進めるとともに、高校奨学金制度の創設など解放運動の成果を拡げる闘いと「人権侵害救済法」の制定をめざす闘いに全力を挙げたいと述べた。
2日目は、9つの分科会と3つのフィールドワークに分かれ、テーマに沿って研究・討議が行われた。
3日目の全体集会では、横田洋三中央大学教授と中野麻美弁護士が特別報告。
横田さんは、国連の「職業世系差別問題の人権小委員会」の報告書作成に携わった人で、職業世系差別が存在する国に委員会が実態調査と報告を指示したこと、部落問題が世系による差別であることは委員会の基本認識であるとした。また、日本政府は差別禁止の法制化と被差別者の保護を実施すべきであると述べた。
横田さんは、パート労働者は年間3300時間以上(厚労省の過労死デッドラインは3100時間)働かなければ生活保護基準額に届かないほどの低賃金であることを示しながら、労働ビッグバンとは、労働契約法・労働基準法を改悪してすべての労働者の雇用条件をパート方式にしようとするものだと述べ、構造改革の問題点を指摘した。