2002年4月24日
内閣総理大臣
小泉 純一郎 様
部落解放同盟広島県連合会
委 員 長 小森 龍邦
「有事(戦時)関連3法案」を撤回し、日本国憲法の遵守を求める要請書
平和主義の憲法遵守義務を有する日本政府が、有事(戦時)関連3法案「武力攻撃事態平和安全確保法案」「自衛隊法改正案」「安全保障会議設置法改正案」を提出したことに強く抗議する。
日本国憲法は、その前文において「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とし、第9条において「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇又は武力の行使は国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。A前項の目的を達するために、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。」として平和主義を貫いている。
これに対し、有事関連3法案は、@「日本に対する武力攻撃が発生」「発生する恐れ」「予測される」といった極めてあいまいな状況で政府が対処基本方針を打ち出せるA首相が全権を握り自治体を直接指揮することができるB武力攻撃事態では、国や自治体、NHKを含めた指定公共機関が自衛隊と米軍に物品、施設、役務を提供しなければならないC自衛隊は、民間の土地を利用して家屋を壊し陣地をつくることができる。D自衛隊が使う物資の保管、収用命令に従わない者(民間人)は6ヶ月以上の懲役又は30万円以下の罰金―などを内容としており、憲法の平和条項に反することは言うに及ばず、「強制労働の禁止」(第13条)、財産権(第29条)、「基本的人権は侵すことのできない永久の権利」(第11条)をも踏みにじるものである。
原爆投下による惨禍を受けたヒロシマの地あって、人権確立の運動に取り組む我々は今回の有事関連3法案に強く反対するものである。世界中に核兵器、核施設が張り巡らされている現状を考えるとき、戦争を引き起こす事は、人類の破滅を意味するものである。
日本国憲法の精神に立脚した平和的国際協力、外交こそが人類の生きのびる道である。
政府は、憲法を遵守し、有事関連3法案を直ちに撤回するよう強く求めるものである。