私たちがめざす教育改革
● 今日の教育課題は?

 児童・生徒の不登校や高校中途退学者の増加は、20年以上も前に社会問題化しましたが、今日まで何ら解決の糸口さえもみえていません。それは、すべての児童・生徒の「ゆとり」ある教育よりも、一部のエリートの育成を重視する国の教育施策のためだからです。

● 30人学級の実現

 すべての児童・生徒にゆきとどいた教育を保障するためには、30人学級の実現が何よりも重要です。日本は1980年から1クラス40人の学級編成基準を22年間も変えていません。アメリカは18人学級へ、イギリス・ドイツも30人を上限とする改革を行っています。

     ■各国の学級編成基準(高校)
                 文部科学省資料より
国   名 学級編成基準
アメリカ
(カルフォルニア州)
(上限人数)
25人
イギリス (上限人数)
なし
ドイツ (標準人数)
28人(26人〜30人)
ロシア連邦 (上限人数)
25人
        ※ 韓国は2001年度入学生より35人
         学級を実施

● 完全学校5日制の推進

 「わかる授業、楽しい学級」を実現するための学校5日制です。これまでの「知恵の詰め込み」の教育ではなく、さまざまな体験と交流によって、学習する意欲と「生きる力」を育む教育を目標にしています。

● 地域からの教育改革をすすめよう

 地域の児童・生徒すべてを受け入れ保障する教育、「競争」ではなく「共生」の教育をめざした「地域の学校」づくりを進めましょう。
 広島県の教育は後退するばかりです。現在の県教育行政の一方的な上意下達のやり方は、現場教職員の自主性・主体性を奪うと同時に、生徒の学習意欲を喪失させるばかりです。毎日生徒に接する教職員の意欲なくして教育改革はすすみません。一人ひとりの力を最大限に生かす方策こそ重要と考えます。
すべての子どもにゆきとどいた教育を!
誰のための「教育改革」?
                        ―豊かな教育とくらしを確立する県民連合のビラより―

広島県の教育実態
年度(4月〜3月) 95 96 97 98 99 00 01 02 03
高校進学率 広島県(%) 98.1 98.2 97.9 97.5 97.5 97.3 97.1 97.1 97.2
全国順位 4位 3位 5位 7位 14位 17位 23位 33位 38位
大学進学率 広島県(%) 47.7 49.8 52.8 52.2 52.8 52.8 52.5 51.9 52.2
全国順位 3位 3位 2位 5位 5位 4位 4位 5位 4位
定員内不合格者数(人) 30 150 328 542 385 578
進    路
未決定者数
未決定者数(人) 155 188 208 290 291 308 390 377 371
割合(%) 0.43 0.55 0.59 0.85 0.86 0.94 1.23 1.25 1.24
不 登 校
児童・生徒
中学校(%) 1.14 1.40 1.72 2.39 2.92 3.06 3.25 3.35 3.31
全国ワースト順位 34位 34位 31位 22位 6位 7位 5位 2位 3位
小学校(%) 0.17 0.29 0.31 0.44 0.48 0.46 0.47 0.49 0.49
全国ワースト順位 26位 13位 14位 7位 7位 7位 7位 5位 4位
高    校
中途退学率
広島県(人) 1977 2364 2413 2564 2799 3062 2658 2239 2195
広島県(%) 1.8 2.2 2.4 2.6 2.9 3.2 2.9 2.5 2.6
全国ワースト順位 25位 22位 21位 14位 3位 3位 6位 6位 3位
在任教育長名  寺脇  研 木曽  功   辰野  裕一  常盤  豊

後退し続ける広島県の教育
 広島県教育委員会(以下県教委)は、1998年7月に辰野教育長が着任して以来、それまで県教委と保護者・県民・教職員との協議・話し合いによってすすめてきた教育を全否定し、一方的な「教育改革」を押し付けてきています。その結果が上の表です。

高校進学率は全国第5位→全国第38位
 これまで広島県の高校進学率は常に全国第3位から第5位で、広島県は「教育権」と言われてきました。ところが、辰野前教育長の「教育改革」以降、後退し続けています。2004年度はついに全国第38位(ワースト11位)までになってしまいました。

定員内不合格者数0人→578人に
 これは他県にくらべてとても多い数です。
 以前は、高校は入学定員に空があれば入学希望者は全員受け入れてきました。ところが辰野前教育長は、広島県の高校中途退学者が多い(決して多くない)のは「誰でも合格させるからである」と、定員に空があっても不合格にする「定員内不合格」を認めました。それ以降、定員内不合格を出す学校が急激に増え、そのため、中学卒業後、進学先も就職先も決らない「進路未決定者」が増えています。

中途退学者は全国ワースト第21位→ワースト第3位
 それでは定員内不合格者を出すことによって中途退学者は減ったのかというと、表の通り、逆に増加しています。いま中途退学者の数は1年間に2,195人にも達しています。これは
約50学級分以上にも相当します。
 入学試験で受験生に「高校入学が不適格」として不合格にすればするほど、中途退学者も増加しています。それはなぜでしょうか。
 高校入学希望者は全員入学させようとする考え方と、入学した生徒は退学させまいとする考え方は、「すべての生徒の教育を受ける権利を保障しよう」とする考え方です。それを全否定したのが今の県教委の方針です。
 
大学進学率は全国第2位→第4位
 県教委は「学力向上」と称してエリート育成重視の教育施策を進めていますが、これも少しも効果が上がっていません。








広島県教育行政のすすめる施策
 ■特定少数校に特別予算

 県教委は、国立大学10校を「難関大学」と称し、その大学への合格者を増やすことを最重要課題としています。そのために学力向上対策事業として、特定少数校に特別な予算をつけています。

 進学指導拠点校( 5校) 265万円
 進学指導重点校(15校) 130万円

 ■生徒に不公平な教育条件
 
 他の教育予算についても、たとえば学校図書館の図書購入費は、高校によって53万円〜320万円とずいぶん違います。同じ規模の学校でも、次のように4倍以上もの差があります。

 A高校(生徒数)  321万円
 B高校(生徒数)   76万円
 生徒・保護者は、同じ授業料と同じ税金を納めながら、こんなにも教育条件に差があります。こんな不公平・不平等な教育施策を広島県は行っているのです。

 ■一方的な学校の統廃合

 県教委は200年以降、毎年定時制、分校、小規模校などの生徒募集停止や学校の統廃合を強行してきています。しかも、校長への「通告」のみによる全く一方的なやり方です。
 小規模校の多くは交通の便の悪い中産間地域にあり、学校の統廃合により通えなくなる生徒が出てきますし、学校は地域の文化などのも重要な役割を果たしてきています。
 他県のように、生徒・保護者・地域の人の理解と協力のもとに進めなければなりません。

 ■「広島県は学力が低い」はウソ

 「広島県の生徒の学力は低い」と言う人がいますが、そんな事実はありません。学力の全国調査はありませんし、大学入試センター試験の結果も公表されていません。県の「教育改革」を強引にすすめるためのウソの宣伝で、他県においても同じく「わが県の学力は全国最低レベル」というウソの宣伝がされています。広島県の大学進学率は4〜5位ですから決して低いとは言えません。
    【問合せ先】 大学入試センター
    TEL 03−3465−8600

 ■なぜ大学進学率は高くならない

 特定少数の「進学エリート校」を指定してエリートの育成をしようとする試みは、すでに他県でも失敗しています。
 それは「進学エリート校」に進学した生徒は一定の意欲をもって努力をしますが、その他の学校に行かざるを得なかった子は、学習意欲を失ったり、「自分はできない」と思い込み学習をあきらめたりします。その結果、全体として大学進学率は上がらないのです。

「定員内不合格ゼロ」こそ教育の原点
 広島県では1997までの5年間、高校入学希望者の全員入学をめざして定員内不合格ゼロを実現してきました。それは高校に進学し自分の将来の夢を実現しようとするすべての生徒にその機会を保障するためです。そのことは決して容易なことではありませんが、保・幼・小・中・高がしっかりと連携し、生徒一人ひとりの課題を学校全体の課題として取り組んできました。それによって広島県の教育力が高まり、その結果が、高い高校進学率と少ない不登校児童・生徒数、中学校卒業後の進路未決定者の減、高校中途退学者の減へとつながったのです(1997年まで)。

 すべての子どもに平等に教育を保障することこそが、広島県の教育全体を向上させます!


























































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