【校長手持ち資料】

卒業証書授与式・入学式の実施に当たっての留意事項

 

1.前日までの手順

 

(1)職務命令

    校長は、できるだけ複数回、職員会議等(職朝・夕礼をふくむ。以下同じ)において、全教職員に対し、次のように発言すること。(口頭で職務命令を発したことになる。)

 

   @「来る○月○日の○○式には、○○係、○○係を担当する教職員を除くほか、全員参加してください。」

   A「○○式に参加できない事情があるときは、あらかじめ、その旨を教頭(又は校長)に申し出てください。」

   B「式場内では、所定の位置(席)に着いてください。」(位置をあらかじめ定め難いときは、この発言を省略して差し支えない。)

   C「国歌斉唱の際には、起立してください。その際、斉唱してください。」

 

   <留意事項>

   a.校長は、この発言をするに当たっては、出席者を確認するなどして、勤務時間内に全員にこれが伝わるようにすること(正規の勤務時間外に教職員の自宅等に電話してこれをすることは、避けること)。

   b.この発言については、いちいち「これは職務命令です」と断る必要はないが、問われれば、「これは職務命令です」と答える。「職務命令と受け取っていただいて結構です」といったあいまいな答え方をしないこと。「お願いします」とは絶対に言ってはならないこと。

   c.「職務命令は、一人ひとりに具体的に文書によって出さなければなりません。」と主張する者があれば、「職務命令の発出については、特定の形式があるわけではないから、訓令、通達、文書、口頭などの形で発することができる。職務命令は、発令者(上司)の受命公務員(以下職員)に対する意思表示であるから、その意思内容が明確に受命公務員に伝達されるのであれば、口頭でも差しつかえありません。」と答えること。

 

(2)役割分担等の指定

   @校長は、卒業証書授与式・入学式の当日における教職員の役割分担と位置をきちんと定めること。

   A校長は、教職員の役割分担と位置を、紙に書いて配布するなどして、個々の教職員に当日の役割分担の有無、その内容、どこに位置すべきであるかを承知させること。

 

   <留意事項>

   a.位置をあらかじめ定め難いときは、この限りではないこと。

   b.「座席指定」ないしそれに近い形をとることができれば、不起立行為等の確認が容易であるので、各学校の実情に応じて、そのような管理のしやすい配置の仕方を工夫をすること。

 

(3)記録

   @(1)及び(2)を行った日時・場所(職員会議等の場であればその旨)・主席者の氏名・発言内容・質疑等の各状況を記録すること。

   A(2)については、教職員に配布等した書類等の原本を保存すること。

(4)打ち合わせ

    校長は、卒業証書授与式・入学式の進行について教頭と必ず打ち合わせを行い、後述するような当日の手順について、それぞれの役割分担を明らかにし、混乱が生じたとき互いにどのような行動をとるか承知しておくこと。

 

(5)その他

   @校長は、卒業証書授与式・入学式の当日は、原則として、旅行命令は発しないこと。やむを得ず出張する予定の者があるときは、必ず事前に旅行命令の手続きをとるよう指示して該当者を掌握しておくこと。

   A校長は、卒業証書授与式・入学式の当日を指定して年次有給休暇の届け出をする者があったときは、「このような特に業務繁忙な日に、あえて年次有給休暇を請求されれば、時季変更権を行使することもあるのだが」と言いつつ、真にやむを終えない事情が存するかどうか、任意に答えるよう求めること。

 

   <留意事項>

     校長が時季変更権の公使をせざるを得ないと認めるときは、あらかじめ市町村教育委員会を通じ教育事務所に協議すること。

 

 

2.当日−式前の手順

 

(1)出勤状況の確認

   @校長(又は教頭)は、正規の勤務時間の開始時刻を経過後、直ちに、当日の教職員の出勤の有無を確認すること。

   A校長は、あらかじめ掌握している出張等の該当者以外で定刻までに出勤しない者があったときには、卒業証書授与式・入学式終了後、速やかに、該当者から真にやむを得ない事情が存したかどうか、任意に答えるよう求めること。

 

   <留意事項>

     校長が、真にやむを得ない事情もなく、あえて当日出勤しなかったと認めるときは、その取り扱いについて、市町村教育委員会を通じ教育事務所に協議すること。

 

(2)職務命令

    校長は、職員会議等において、当日出勤した教職員に対し、次のように発言すること。(口頭

で職命を発したことになる。)

@「本日の○○式には、○○係、○○係を担当する教職員を除くほか、全員参加してください。」

   A「体調が悪いなど○○式に参加できない事情があるときは、この職員会議(又は職朝・夕礼)終了後、その旨を教頭(又は校長)に申し出てください。」

   B「式場内では、所定の位置(席)に着いてください。」(位置をあらかじめ定め難いときは、この発言を省略して差し支えない。)

   C「国歌斉唱の際には、起立してください。その際、斉唱してください。」

 

   <留意事項>

   a.校長は、この発言をするに当たっては、出席者を確認するなどして、全員にこれが伝わるようにすること。

   b.この発言については、いちいち「これは職務命令です」と断る必要はないが、問われれば、「これは職務命令です」と答える。「職務命令と受け取っていただいて結構です」といったあいまいな答え方をしないこと。「お願いします」とは絶対に言ってはならないこと。

   c.「職務命令は、一人ひとりに具体的に文書によって出さなければなりません。」と主張する者があれば、「職務命令の発出については、特定の形式があるわけではないから、訓令、通達、文書、口頭などの形で発することができる。職務命令は、発令者(上司)の受命公務員(以下職員)に対する意思表示であるから、その意思内容が明確に受命公務員に伝達されるのであれば、口頭でも差しつかえありません。」と答えること。

   d.当日の発言は、1の(1)のとおりなされた職務命令の念押しをするにすぎないものであるので、1の(1)の発言が該当者に確実に伝達されているのであれば、個別にaのような対応をするいとまがなく、目的を達することができなくても差し支えないこと。

 

(3)式場の点検

    校長(又は教頭)は、式場をくまなく点検し、異状がないかどうか確認すること。

 

   <留意事項>

     何らかの異状が発見され、その原因が人為的なものである疑いがあると思われるときは、写真等でその異状を記録し、卒業証書授与式・入学式終了後、速やかに、市町村教育委員会を通じ教育事務所に報告し、その指示を受けること。

 

 

3.当日−式実施時の手順

 

(1)参加状況の確認

    校長(又は教頭)は、当日出勤の職員が1の(3)によって明示した配置についているかどうか確認すること。

 

   <留意事項>

     結果として予定どおりの配置ができなかったときは、どこがどのように変更になったかチェックし、記録(()を参照)すること。

 

(2)国歌斉唱時の対応

   @校長(又は教頭)は、「国歌斉唱」の号令で教職員が起立したかどうか、だれがどの位置で起立していないか、かねて1の(5)で申し合わせた方法で確認すること。

   Aその際、起立していない職員に対しては、校長(又は教頭)が、その場に駆け寄るなどして、「起立してください」と、周囲の者にも聞こえる程度の声で、発言すること。(校長又はその委任を受けた者が、重ねて口頭で職務命令を発したことになる。)

   B起立していない者が多数いれば、児童生徒に対しても、司会が校長の指示により「児童生徒、起立してください。」と指示を行うこと。

 

   <留意事項>

   @ こうした発言(職務命令)をし、その反応を観察しさえすればよく、無理矢理起立させようとすることは厳に慎むこと。

   A このような対応をすることによって一時的に進行を止めることとなってもやむを得ないものであること。

   B 当該起立していない職員が、急な体調の悪化などで起立できないと認められるときは、直ちに退席させ、保健室等適当な場所に移すこと。

(3)記録

   @当日の式場の配置を、図面及び写真によって記録すること。

 

   <留意事項>

   @ 図面については、少なくとも、ステージの様子、マイク、式次第、生徒・保護者・来賓・教職員等の配席を記入すること。

   A 写真については、そうした、図面に記載の各事項について撮影すること。

   B 当該卒業証書授与式・入学式のパンフレット類を添付すること。

   

A 当日出勤の教職員の実際の配置の状況を前記式場図に記入するなどして記録すること。

B     当日の卒業証書授与式・入学式の進行を、開式から閉式まで、○時○分に、何が行われたか、何が起きたか、克明に記録すること。

<留意事項>

     特に、(2)に係る不起立行為の顛末については、

      ○時○分、だれが、どの位置で、どのような行為をし(又は行為をせず)、

      これに対し、○時○分、だれが、どの位置から、どのような発言をし、

      これに対し、○時○分、だれが、どのような態度を示したか

      記述すること。

 

 

4.当日−式終了後の手順

 

(1)不起立行為をした教職員等への対応

   @校長が職務命令を発したにもかかわらず国歌斉唱時に不起立行為をした教職員については、校長が、卒業証書授与式・入学式終了後、速やかに、該当者を校長室に呼ぶなどして、次の事項に関し任意に答えるよう求め、市町村教育委員会を通じ教育事務所に報告すること。

     この場合、必ず教頭を立ち会わせること。

    (ア)「本日○時○分、国歌斉唱時に不起立行為をしましたね。」(していないと答えたときは)「なぜそう思うのですか。」

    (イ)「国歌斉唱の際には、起立してください」との校長の職務命令を○月○日○時○分、○月○日○時○分、そして本日○時○分受けましたね。」(受けていないと答えたとき)「なぜそう思うのですか。」

    (ウ)「この職務命令の対象となった事柄について、あなたはどう考えておられますか。」

 

   A校長が「全員参加してください」との職務命令を発したにもかかわらず、参加しなかった教職員については、校長が、卒業証書授与式・入学式終了後、速やかに、該当者を校長室に呼ぶなどして、次の事項に関し任意に答えるよう求め、市町村教育委員会を通じ教育事務所に報告すること。

     この場合、必ず教頭を立ち会わせること。

    (ア)「本日の○○式にあなたは参加しませんでしたね。」(参加したと答えたときは)「なぜそう思うのですか。」

    (イ)「○○式には、○○係、○○係を担当する教職員を除くほか、全員参加してください」との校長の職務命令を、○月○日○時○分、○月○日○時○分、そして本日○時○分受けましたね。」(受けていないと答えたときは)「なぜそう思うのですか。」

    (ウ)「○○式が開かれている間、あなたは、どこで、何をしておられましたか。」

    (エ)「そのようにしようと思ったのはなぜですか。」

    (オ)「この職務命令の対象となった事柄又は「国歌斉唱の際には、起立して斉唱してください。」との職務命令について、あなたはどう考えておられますか。」

 

   B卒業証書授与式・入学式にいったん参加したが、中途で退席した教職員については、校長が、卒業証書授与式・入学式終了後、速やかに、該当者を校長室に呼ぶなどして、次の事項に関し任意に答えるよう求め、市町村教育委員会を通じ教育事務所に報告すること。

    この場合、必ず教頭を立ち会わせること。

    (ア)「本日の○○式をあなたは○時○分退席されましたね。」(退席していないと答えたときは)「なぜそう思うのですか。」

    (イ)「退席された後、あなたは、どこで、何をしておられましたか。」

    (ウ)「そのようにしようと思ったのはなぜですか。」

    (エ)「「国歌斉唱の際には、起立して斉唱してください。」など一連の職務命令について、あなたはどう考えておられますか。」

 

 (2)その他

    校長は、(1)に記載したものを除くほか、教職員が、卒業証書授与式・入学式の進行を妨害するような行為をしたときは、その状況を克明に記録するとともに、(1)に準じて事情聴取を行い、市町村教育事務所を通じ教育事務所に報告すること。

 

5.諸記録・諸報告の報告の方法について

   前述したような諸記録・諸報告については所定の様式によるが、当面、本件に関する日々の出来事をノートに記録するなど、後に再現できるよう準備しておくこと。

 



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