2002年4月24日

広島県教育委員会

委員長

小笠原道雄

教育長

常盤 豊

 

豊かな教育とくらしを確立する県民連合

                  議長 向井高志

 

定員内不合格に関する抗議と要請

 

「定員内不合格を出さない学校は無責任だ」、との辰野前教育長の発言によって、広島県では1994年度から1998年度まで5年間継続してきた「定員内不合格者0」の取り組みが否定され、定員内不合格が容認されてきました。結果として、

1999年度= 42名、2000年度=150名

2001年度=296名、2002年度=518名

というように、年度を追うごとに定員内不合格者数は激増しています。

私たち豊教連は、本年度入試選抜Tで45名、選抜Uで279名の定員内不合格者のあったことを確認し、選抜Vでの合格発表を控えた3月20日に「選抜V実施に関する要望書」を県教育委員会に提出しました。しかし、その声は届かず、選抜Vにおいても194名もの定員内不合格者を出すに到っています。

このような定員内不合格者数の激増の原因は、1998年度までの「定員内不合格者0」=高校入学希望者全員入学という教育方針が、辰野前教育長によって、高校適格者主義に転換されたことにあることは明らかです。定員内不合格者518名の内の進路未決定者は、高校入学を拒否された上に、新規中学校卒業者の求人が0に等しい現状の中で、どのような展望を持つことが出来るでしょうか。

518名にも及ぶ定員内不合格者の存在は、県教育委員会が、教育を受ける権利や教育の機会均等を保障している憲法・教育基本法をないがしろにし、教育行政の責任を放棄していることの証明に他ならず、少なくとも、以下の三点においてその行政責任を説明する必要があると考えます。

一.多数の進路未決定者を社会に放り出すことの是非

1999年度からの「進路未決定者」の追跡実態調査はできているのか、また、その調査結果の分析の上で定員内不合格を容認しているのか。進路未決定者を無くすために導入された選抜Vの主旨が大きく曲げられていることについて、どう考えるのか。

二.子どもの夢と可能性を切り捨てる教育方針の是非

2000年度の定員内不合格者は150名となっていますが、中途退学者も公私立合わせて3,062人(全国ワースト3位)となっています。しかもその内訳は、1999年度より、私立高校では僅かながら減少傾向にあるのに比較し、公立高校での中途退学者が激増しています。高校入試という後期中等教育の入口で、定員内不合格によって生徒を「選別」したにもかかわらず、なおかつ、中途退学率が3.2%(全国平均2.6%)という実態をどう考えるのか。

三、2002年度入試における、選抜T・U・Vの定員内不合格者数の合計が1校で65名、83名と、2クラスに匹敵、或いは2クラスを超える学校まで出ていることの是非

受け入れ可能な施設がありながら、とりわけ、2クラス分以上の高校入学希望者を拒否する学校があることをどう考えるのか、県費の有効利用に反するのではないのか。

 

私たち豊教連は、上記三点の視点に立って、定員内不合格容認の教育方針に抗議し、以下の点について強く要請します。

一.1999年度からの「未就学者」の実態を明らかにして公表すること。

二.未就学者の実態調査の上に、定員内不合格容認の教育方針について、豊教連と話し合いの場を設定すること。

以上、私たちは、県教育委員会が自らの教育方針を県民に問うことの必要を訴え、早急な、上記要請への回答を要求するものです。                            


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