主張 第59回大会以後の取り組みについて



 第59回大会は、整然とした雰囲気のもとに、東、西、南、中の各地協から割り当てられた代議員の殆んどが出席した。

 数年前の北部協幹部・活動家の一部の不祥事以来の未解決の問題を反映して、この地域の代議員の顔があまり見えなかったことが、寂しかったと言えば、寂しかった。組織強化の一層の充実の課題を残している。

 一部の幹部、活動家の中に、不心得なものがいる場合、血縁の入り混じっている被差別部落としての実状(少数点在である広島県の場合は、特に配慮しなければならない)に照らして、相当に綿密な再建計画が必要である。

 この大会の論議の中でも、北部協の一部幹部の任務放棄にも似たルーズさが、まじめな活動家の運動参加を鈍らせていることが問題となった。

 部落解放運動は、1960年代から70年代にかけて、日共の機関占領、組織の引きまわしから部落大衆を救出することに腐心した経験をもっている。

 高度成長の時代もあって、共闘組織(労組・政党・宗教関係など)の協力と行政の責務の覚醒もあり、日共との組織問題をつぎつぎに解決していった。

 しかし、いまは、自民党による構造改革・格差拡大が進行している時期である。

 敵の攻撃が強まり、組織が厳しい局面に立たされている時期は、腐敗するものが、組織運営をサボろうとすれば、彼らの踊り場が適度に存在する。これまでの共闘組織も、その非をあまり責めようとしない。それだけに、本物の組織整備運動のありようが問われることになるのである。

 ある来賓があいさつの中で「運動と取り組んできた先人の経験を生かして」と打ち出している県連の活動方針について、自分たちの組織運営にも当てはまることだと激励したのが印象的であった。

また来賓が口を揃えてあいさつされたことは、差別の現実(格差の拡大という表現も含む)の厳しさということであった。

 県連の運動方針には、あますことなく、その現実を理論的に分析している。

 この方針を具体的に組織運営のすみずみにまで浸透させるということが重要なのである。

 困難はわれわれを鍛える教材でもある。差別キャンペーンとの闘いは、それを端的に教えてくれた。

 自分らのルーズさを隠蔽するために、県連の揚げ足をとり、あたかも、組織運営の障壁がそこにあるような宣伝(県連中傷文書置き逃げ事件)をするものもいる。

 これらに騙されない理論を、お互いは身につけなければならない。理論委員会活動が以前に比べて活発に動き出したとはいうものの、今の権力の反動と闘い、反組織的堕落に対処するには、まだまだ、これからと言わねばならない。

 大会代議員の発言の中に、組織内地方議員の推せん基準に関するものがあったのも、「社会的立場の自覚的認識」をさらに前進させ、主体の構築の重要性を考えてのものであった。

 第59回大会以後の最も重要な組織のありようを想うが故のことであった。栄えある水平社運動の歴史と伝統を継承して、いまの反動権力と闘い、部落完全解放の道を歩むために、さらに緊張をすることが重要である。



  『解放新聞広島県版』 2007年8月8日 第1882号