主張部落解放運動と同盟員としての責任


 県連三役と顧問団との懇談会で、県連再建大会に至るまでの裏話を聞いた。当時、日共の妨害をはね返して再建を成功させたのは、同対審答申を武器にして闘いを進めようと訴えた指導者の先見性と、これに呼応して立ち上がった大衆の熱い思いであった。

懇談会は、目的を達成するには確かな理論的裏付けに基づいた強い信念と行動力が必要であることを、あらためて自己に問いかける場となった。

 そこで、組織の強化と闘いの前進に向けて次の課題を考えてみたい。

まず、次代を担う後継者の育成である。部落の高齢化率は平均を大きく上回り、組織活動を進めていくうえで様々な困難が生じているが、進学や就職・結婚を機に部落から出ていく青年がいることが要因のひとつである。

住宅を確保し、地元で就職先を開拓することが大きな課題だが、当面は、いま部落の中で生活している青年を組織し、地域の運動を担う人材として育成することが緊急の課題である。

県内には、子どもと一緒に遊び、勉強している青年、地域活動で役割を担っている青年が少なからずいる。若い親として子育てをがんばり、PTAなどで活躍している青年もいる。

だからこそ、支部・市町協において基本組織の役員が青年と膝を交えて話し合い、彼らの暮らしと活動を部落解放運動の中に組織化していくことが肝要である。青年が持っている力を引き出す取り組みを強化していこう。

 次の課題は地協組織の強化である。県連は5地協体制で活動してきたが、市町村合併によって複数の地協にまたがる自治体が生まれたため、執行委員会に「地協再編委員会」を設置し、地協と市町協の再構築を進めてきた。

その結果、ほとんどの地域で新たな体制が確立されつつあるが、北部地協においては組織が機能しておらず、同盟員が諸行動に参加したくてもできないという状況が続いている。

北部地協の役員には、地協大会も開催せず、同盟員に多くの不利益をもたらしているという責任の重大さを自覚し、県連の方針に沿って組織運営を進めることが強く求められている。

いまひとつは、攻撃の隙を与えない運動の構築である。昨年来、同盟員が起こした不祥事や貸付金の焦げつきなどが大々的に報道され、部落解放運動に対する不信感が高まっている。

私たちは、これらのことから教訓を導き出し、自らのあり様を問い返し、部落内外の人びとから信頼される組織を建設していかなくてはならない。

話は変わるが、先の参議院選挙では民主党が大勝した。マスコミは政治が大きく変わるかのような報道をして、国民に幻想を抱かせている。

自衛隊の給油活動をめぐり、自公政権が「国際公約だから必要だ」と主張すれば、民主党は憲法違反であると反対して「アフガニスタンにおける国際治安支援部隊(ISAF)への派遣」を主張するという具合である。

しかし、保守同士が同じ器の中で権力争いをしているだけであり、私たちは蜃気楼に惑わされてはならない。

部落解放運動をめぐる情勢は依然として厳しい。しかし、これを乗り越えなければ完全解放は実現しない。

すべての同盟員に訴えたい。闘いによって暮らしが変わり、今日に至っていることを。だから、目的を達成するまでともに闘うことを。  
                         (T・T)